五臓六腑ってなんですか? 肺編

は「相傅の官」と称されていて、心の機能を補助する重要な器官であり、心肺の(血液を運行する)機能の協調性もとても大事だと示しています。また、感覚・運動・情志などの精神活動に関与し、見る・聞く・感じるなどをしています。
皮膚・体毛・鼻・涕など人体の組織器官や秋・燥・収(収獲・収納)と関連しています。

 

<肺のはたらき>

  • 外気の交換:呼吸(呼気と吸気)に関与
  • 人体の上部での水分代謝に関与

 

<症状チェック>

  • 悲しくなることが多い
  • 鼻がつまる、または鼻水が多い
  • 花粉症や喘息などアレルギーがある
  • かぜをひきやすい
  • のどが乾燥したり、腫れやすい
  • せきや痰が出やすい
  • 肌が弱い、または敏感肌
  • 乾燥肌で潤いが足りない
  • 声が小さめ、または張りがない

 

<暮らしかた>

  • ヨガなどの動きのゆっくりした有酸素運動をする
  • 外出先から戻ったら、必ず手洗い・うがい・鼻うがいを行う
  • 加湿器などで室内の乾燥を防ぐ
  • 肌に刺激の強い基礎化粧品やボディーシャンプー、シャンプーなどは避ける
  • 辛い食べ物は避ける
  • 冷たい食べ物や飲み物は食べ過ぎない

 

<大腸の特徴>

「大腸は伝道の官にて変化これ(焉)に出ずる。」「大腸伝導の官」と称され、伝道であり‘変化’としています。小腸から降りてきた糟粕(消化した飲食物)から、さらに水分の吸収を行い、糞便へと変化させ体外に排出します。飲食物の終着となります。
大腸が不調になると、便秘、下痢などの症状が現れます。

 


中医学では、体内にある臓器を五臓六腑と表現しています。

お酒を飲んだ時に「五臓六腑に染みわたる!」と身体の隅々にいきわたる表現をするアレです。

五臓は精を貯蔵している実質器官のことで、肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)があり、生命活動の中枢として機能しています。後に、心包が発見されて六臓六腑となります。

六腑は中空器官のことで、胆(たん)・小腸(しょうちょう)・胃(い)・大腸(だいちょう)・膀胱(ぼうこう)・三焦(さんしょう)があり、飲食物の消化吸収と水分代謝、排泄に関与しています。

西洋医学の臓器の名前と似ていますが、中医学では、単に体内にしまわれている内臓を指すのではなく、外部組織と繋がり合う機能や構造を表す広義の意味も持っています。

体表に現われる様々な生理的・病理的な現象にはこれらの臓腑が関与しているため、それぞれの臓腑の機能がどのような状態なのか、また各臓腑間での関連を考えながら症状の原因を考えていきます。

特に、肝は胆、心は小腸、脾は胃、肺は大腸、腎は膀胱、心包は三焦と姉妹のように表裏関係を持ち、強く協力関係を持っています。