二十四節季 夏至

二十四節季は、古代中国で作られたより季節を正確にとらえるための基準となる指標です。
太陽の動きをもとに、太陽が移動する天球上の道(黄道)を24分割したものになります。
つまり、四季(春夏秋冬)をさらに6分割することで、半月ごとの季節変化に対応できるようになり、天候に左右されてないように対処することができます。
これは、日本でも約1,500年前から用いられ生活の中に取り入れられ、今でも年中行事や挨拶などで使われています。
中医学では、自然に逆らうことなく生きるのが最高の健康法とされています。
これらの基本を知り、二十四節気ごとの生活様式や食材を知ることで、より健康で美しく暮らしていきましょう。

夏至は、二十四節季で10番目に当たります。
北半球では、一年で昼が最も長く、太陽が最も高く位置し、夜が最も短くなる時期です。
陰陽のバイオリズムでは、最も陽気が盛んな時期となり、ここから気温は徐々に上がっていきます。そしてすべてが満ち、そこから転じて変化していく時でもあります。つまり、確実に秋へと向かっていく時期です。
日本では、梅雨の時期になるのであまりその長さを実感する機会は少ないかもしれませんね。
関西地方では蛸を食べたり、近畿地方では小麦で「半夏生餅」を食べる習慣があるそうです。

暑さが増すと、身体の新陳代謝は盛んになり、汗を多量にかき、気の消耗がはげしくなります。また、唾液の分泌も減ってしまうので、食欲や消化にも影響が出てしまいます。
暑気を払って、気をしっかりと保ち、唾液の分泌を促すことで夏バテを予防しましょう。